パナソニックは、業務用の自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機「エコキュート」で、ガス給湯など他の熱源機器と併用することで湯切れを防止するハイブリッド型を12月21日に発売する。最小限の機器で済み、省スペースのうえ、導入費用が抑制できる。曜日や季節で使用する湯の量が大きく変動する飲食店や福祉施設などに適している。
エコキュートは大気の熱を利用して湯を沸かす電気給湯器で、省エネ・CO2削減効果が大きいことから需要が拡大している。その一方、使用する湯量が想定を超えると湯切れになる不安がある。発売するハイブリッド型はエコキュートの湯がなくなると他の熱源機器からの給湯に切り替え、エコキュートの貯湯量が回復すると戻す仕組みだ。
これまでエコキュートは湯切れを防ぐため、曜日や季節で使う湯の量に差があってもピークを想定してシステム設計する必要があった。しかしハイブリッド型はオフピークに合わせてシステムを構築し、通常時はエコキュートから給湯してピーク時の不足分を他の熱源機器からの給湯で賄うという使い方が可能になり、システムを小さくできる。
ハイブリッド型には、電力供給制限時でも湯切れの心配がないシステムが構築できる利点もある。エコキュートだけを使って他の熱源機器からの給湯が一定期間ない場合、自動で一時的に他の熱源に切り替えて他熱源側の配管内での滞留水発生を抑え、動作不良を予防する。103万7860円(税別)からで2014年度に480セットの販売を目標にした。